聞きたかったことが聞けた!”褒めて・打ち明けて・質問する”3ステップ会話術

プロフェッショナルと相談者が和やかに会話をする様子。3つのステップを表す円形アイコンが浮かび、温かな雰囲気で満ちた イラスト

久しぶりの女子会での出来事です。「美容師さんに髪型の相談をしたいのに、うまく聞けなくて…」「職場の先輩に仕事のコツを教えてもらいたいんだけど、タイミングが分からなくて…」という話で盛り上がったところ、多くの人が同じような悩みを抱えているのだと気づきました。

プロの方とお話しできる機会があっても、質問の仕方が分からず「あ、こう聞けばよかった…」と後悔してしまう場面は誰にでもあるのではないでしょうか。ところが、とても効果的な話し方のコツがあります。このコツを知ってからは、美容師さんやビジネスの先輩など、様々な専門家から具体的で役立つアドバイスがもらえるようになりました。

シンプルな会話術を身につけるだけで、明日からすぐに実践できる方法があります。ぜひ最後まで読んでみてください。

目次

失敗しがちな質問の仕方、ありませんか?

ある起業セミナーでのエピソードです。人気コンサルタントの方とお話しできる貴重な機会。緊張のあまり「起業について何かアドバイスをいただけませんか?」と、いきなり質問してしまった参加者がいました。

その時、コンサルタントの方は困ったような表情を浮かべて、「う〜ん、起業と一言で言っても様々ですからね…」と、なんとなく一般的な話で終わってしまったそうです。考えてみれば当然のこと。相手の状況も分からないのに、具体的なアドバイスを期待するのは難しいものです。

日常生活でも、こんな経験はよくありませんか?

  • 「それって、どうすればいいですか?」
  • 「何かアドバイスをいただけませんか?」
  • 「コツとかってありますか?」

こういった質問、一見普通に思えますが、実はプロの方からすると答えづらい質問になってしまいます。その理由は主に3つ。

  1. 質問が漠然としすぎている
  2. 相手の状況が分からない
  3. 相手の経験や知識が活かせない

そして最も重要なのは、プロの方の「教えたい!」という気持ちを引き出せていないということ。せっかくの機会を活かすためにも、より効果的な質問の仕方を知っておく必要がありそうです。

誰でもできる!アドバイスの上手な引き出し方3ステップ

プロからより良いアドバイスを引き出すコツ、それが”褒めて・打ち明けて・質問する”という3ステップです。難しそうに聞こえるかもしれませんが、実は誰でも始められる簡単で効果的な方法なんです。

Step1:さりげなく褒める

大切なのは、相手の専門性やプロフェッショナルとしての価値を認めること。ただし、べた褒めは逆効果になってしまいます。具体的な部分を見つけて、さりげなく褒めるのがコツです。

例えば美容師さんなら… 「いつも髪型がキレイに決まるので、すごく楽しみにしてきました」

セミナー講師なら… 「先ほどのお話、とても分かりやすくて勉強になりました」

ポイントは、心から思ったことを伝えること。建前や社交辞令は、プロの方にはすぐにお見通しです。

Step2:状況を具体的に話す

次は、状況や悩みを具体的に話すステップ。これが意外と重要な鍵となります。

例えば美容師さんに前髪の相談をする時… 「実は、家で前髪をセットする時にいつも悩んでいて。たまにうまくいく時もあるんですが、なかなか思い通りにならなくて…」

ビジネスの相談なら… 「起業について色々調べているんですが、特に資金面で不安があって。事業計画は立てているんですが、これで十分なのかどうか…」

このように具体的な状況を話すことで、相手は的確なアドバイスがしやすくなるのです。

Step3:具体的に質問

ここまでの流れができたら、いよいよ質問です。ここでのポイントは、できるだけ具体的に聞くこと。

「前髪をセットする時のコツって、何かありますか?」ではなく、 「前髪をブローする時、どの角度で乾かすのがいいですか?」

「起業のアドバイスをください」ではなく、 「小規模で始める場合、最低どのくらいの資金を準備すべきでしょうか?」

このように具体的な質問をすることで、相手も答えやすくなり、より実践的なアドバイスをもらえる可能性が高くなります。

実際にやってみた!成功例と失敗例

この3ステップを実践してみると、驚くほどの違いが表れることがあります。特に印象的だったのは、ある美容院での出来事です。

成功例:美容院での会話

従来の質問方法: 「前髪、いつもうまくセットできなくて…何かコツってありますか?」 → 「そうですねぇ、ブローが大切ですよ」で会話が終了。

3ステップを使った例:

  1. 褒める: 「いつもサロンでセットしていただいた時みたいな仕上がりになるのが理想なんです」
  2. 打ち明ける: 「家でやると、どうしても片側だけペタッとなっちゃって。たまにうまくいく時もあるんですが、毎回同じように仕上がらなくて…」
  3. 質問する: 「ドライヤーの向きとか、使うブラシとか、気を付けることってありますか?」

すると美容師さん、目を輝かせながら「あ、それだったら!」と、ドライヤーとブラシを手に取って、実演付きで丁寧に教えてくださったそうです。

失敗からの学び:カフェでの出来事

一方で、このような失敗例も見かけます。カフェで偶然隣り合わせたコンサルタントの方への突然の質問。

「あの、起業についてアドバイスいただけませんか?」

結果は予想通り、返答が得られませんでした。突然の質問で、しかも漠然としすぎていたためです。

では、3ステップを使うとどう変わるでしょうか?

  1. 褒める: 「起業支援の実績、すごく素晴らしいですね」
  2. 打ち明ける: 「起業を考えていて、特にマーケティング面で悩んでいるところなんです」
  3. 質問する: 「初期の顧客開拓について、特に気を付けるべきことって何でしょうか?」

こんな場面でも使えます!活用シーン

この3ステップは、実は日常のあらゆる場面で活用できる便利な会話術です。具体的な活用例を見ていきましょう。

職場の先輩に相談するとき

新しいプロジェクトを任されて不安を感じる時、このように話しかけてみましょう。

  1. 褒める: 「いつも効率よく仕事を進められているなと思って拝見していました」
  2. 打ち明ける: 「来月から新しいプロジェクトを担当することになりまして…」
  3. 質問する: 「プロジェクト開始時に特に気を付けるべきポイントを教えていただけますか?」

SNSでプロに質問するとき

オンラインでのコミュニケーションでも、3ステップは効果的です。ただし、文字数制限がある場合は、エッセンスを残しながらコンパクトにまとめるのがコツ。

  1. 褒める: 「いつも貴重な情報をありがとうございます」
  2. 打ち明ける: 「ブログ運営について課題を感じており…」
  3. 質問する: 「PV数アップのために最も重視すべきポイントを教えていただけますか?」

まとめ:明日から使える!会話のポイント

3ステップを効果的に実践するために、特に重要な3つのポイントがあります。

まず、心からの言葉を大切にすることです。表面的な褒め言葉は逆効果になってしまうこともあるため、実際に感じた良さを具体的に伝えていきましょう。特に、相手の専門性に着目した言葉選びを心がけると、より自然な会話が生まれます。

次に大切なのは、具体的な対話を心がけること。漠然とした質問は避け、できるだけ焦点を絞った話し方を意識します。現在の状況を詳しく説明することで、相手からより実践的なアドバイスを引き出すことができるでしょう。

そして3つ目は、適切なタイミングを選ぶこと。相手の様子をさりげなく確認し、余裕のある時間帯を選んで話しかけることが重要です。場の雰囲気に合わせた声のトーンで話しかけることで、より良いコミュニケーションが生まれやすくなります。

この会話術、最初は少し照れくさく感じる方もいるかもしれません。でも、一歩踏み出してみると、思いがけず充実したアドバイスがもらえる可能性が広がります。

まずは身近な場面から、気軽に試してみてはいかがでしょうか。きっと「聞きたかったことが聞けた!」という嬉しい発見があるはずです。

よくある質問(FAQ)

人見知りでも大丈夫ですか?

はい、むしろ人見知りの方にこそおすすめの会話術です。3つのステップが明確になっているため、どう話しかければいいのか迷うことなく、自然に会話を始められます。最初は少し緊張するかもしれませんが、この手順に沿って進めることで安心感が生まれるはずです。

話が長くならない方法はありますか?

各ステップを1-2文程度に抑えることがコツです。例えば、褒める→状況説明→質問と、要点を絞って簡潔に伝えることで、相手も聞きやすい長さに収めることができます。慣れてくれば、自然とポイントを押さえた会話ができるようになりますよ。

オンラインでも同じように使えますか?

はい、十分活用できます。特にSNSなど文字数制限がある場合は、各ステップのエッセンスを残しながら、より短い表現を選びましょう。具体的な表現や絵文字を上手く使うことで、対面と同じように温かみのある会話を心がけることができます。

グループでの会話でも使えますか?

使えます。ただし、周りの空気を読みながら、タイミングよく発言することが大切です。他の方の会話の流れを見計らい、自然な形で質問できるように意識してみましょう。グループならではの和やかな雰囲気も、会話を後押ししてくれるはずです。

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