Z世代に贈る超アクション映画『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』徹底レビュー

映画『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』について徹底レビューしていきます。この映画は、Z世代の若者たちをターゲットにした、キレキレのアクションとユルフアな会話劇が特徴の作品です。その魅力をじっくり見ていきましょう!

目次

ベイビーわるきゅーれシリーズとは?

シリーズの歴史と背景

『ベイビーわるきゅーれ』シリーズは、2021年に初めて公開され、その独特な雰囲気とテンポの良いアクションシーンで話題を集めました。続編は2023年に公開され、今年2024年には待望の第3作目として『ナイスデイズ』が登場しています。

このシリーズは、Z世代の若者たちに人気が高く、監督である阪元裕吾の巧みなストーリーテリングと独特なビジュアルスタイルが特徴です。特にアクションの入門編として最適で、初心者から映画ファンまで幅広い層に受け入れられています。

阪元裕吾監督とその映画スタイル

阪元裕吾監督は、1996年生まれ、京都府出身の新進気鋭の監督です。20歳の時に発表した『ベー。』で「残酷学生映画祭2016」のグランプリを受賞し、その名を広めました。その後、ウルトラ暴力映画『ハングマンズ・ノット』で「カナザワ映画祭2017」にて期待の新人監督賞と出演俳優賞のダブル受賞を果たし、一躍注目の存在に。

彼の作品には常に独特なブラックユーモアと、時に過激な暴力描写が含まれており、観る者を驚かせます。また、パン屋を舞台にしたブラックコメディ『ぱん。』のように、異色の題材を取り扱うことでも知られています。『ベイビーわるきゅーれ』シリーズでも、こうしたスタイルが随所に見られ、彼ならではの世界観を楽しめる作品に仕上がっています。

本作『ナイスデイズ』のあらすじ

ちさととまひろの新たなミッション

今回の物語の舞台は宮崎。主人公のちさととまひろは、高校時代からのコンビで、殺し屋の仕事をしています。宮崎でのミッションは、簡単なターゲットの暗殺でしたが、現場でまさかのダブルブッキングが発生。同じターゲットを狙う野良の殺し屋との対決が始まり、緊張感あふれる展開になります。

このシーンはシリーズの中でも特にスリリングで、観ている側も息を飲む瞬間が続きます。ちさととまひろの連携と、彼女たちがどのように危機を乗り越えていくのかが大きな見どころです。

新キャラクター冬村楓との対決

今回の映画で新たに登場する冬村楓は、業界最強の殺し屋としてちさとたちの前に立ちはだかります。彼の冷静で強靭なキャラクターが、ちさととまひろの関係を試す大きな試練となります。彼とのバトルシーンは圧巻で、シリーズ中でも最も迫力あるアクションとして語り継がれるでしょう。

キャスト情報

映画『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』の魅力を支えているのは、個性的で実力派のキャストたちです。それぞれのキャラクターとキャストを以下に紹介します。

  • 杉本ちさと(髙石あかり)
    主人公の一人で、殺し屋コンビの一角を担う。彼女の鋭いアクションと、時折見せる可愛らしい一面が魅力的です。
  • 深川まひろ(伊澤彩織)
    ちさとの相棒で、日常的に脱力感のある会話を繰り広げるが、アクションシーンでは強さを発揮します。伊澤彩織の演技には、コメディとシリアスの絶妙なバランスが見られます。
  • 田坂(水石亜飛夢)
    物語において重要な脇役を務める田坂。水石亜飛夢の存在感がキャラクターに深みを与えています。
  • 宮内(中井友望)
    主人公たちを支える役割を持つキャラクター。中井友望のナチュラルな演技が、物語に親しみやすさを加えています。
  • 須佐野(飛永翼)
    コメディリリーフとして登場し、作品全体に軽妙なトーンを提供するキャラクター。
  • 七瀬(大谷主水)
    力強く頼りになるキャラクターとして登場。大谷主水が演じる七瀬は、ストーリーの進行において重要な役割を果たします。
  • 松浦(かいばしら)
    殺されるターゲットでありながら、しぶとく存在感を残す松浦役。YouTuber兼俳優として活動する「かいばしら」が演じ、そのユーモラスなキャラクターで映画に大きな笑いをもたらします。
  • 広川(カルマ)
    冬村楓の相棒的存在。カルマのクールな演技が、冬村楓とのコンビ感を際立たせます。
  • Mr.バニー
    ミステリアスなキャラクター。彼の登場が物語に予測不能な展開を与えます。
  • 入鹿みなみ(前田敦子)
    ミレニアム世代を代表する存在として、ちさとやまひろとのやり取りが非常に魅力的です。ツンデレな性格と前田敦子の演技が相まって、観客に強い印象を残します。
  • 冬村かえで(池松壮亮)
    最強の殺し屋であり、今回の物語の鍵を握るキャラクター。池松壮亮が演じる冬村かえでは、強靭さとクールさを持ち合わせたキャラクターで、彼とのバトルシーンが映画の見どころです。

シリーズ全体の見どころ

タランティーノオマージュとユルフア感

『ベイビーわるきゅーれ』シリーズは、タランティーノ監督作品へのオマージュが随所に見られます。特に長い会話シーンとそれに続く激しいアクションシーンの対比は、まさにタランティーノ風の魅力を彷彿とさせます。

また、ちさととまひろの緩くてユーモラスな日常のやりとりと、プロの殺し屋としての冷酷さのギャップが、このシリーズの最大の見どころです。この絶妙なコントラストが、観客にとって忘れられない映画体験を提供しています。

アクションと会話劇の魅力

この映画のもう一つの魅力は、もちろんアクションシーンです。しかし、それと同じくらい大切なのが、ちさととまひろの緩い会話劇。2人の間のやりとりは、ユーモアとリアリティが詰まっており、見ているとまるで友達同士の会話を聞いているような気持ちにさせてくれます。

これらのシーンがあるからこそ、激しいアクションとの対比がより一層際立ち、映画全体のバランスを取っているのです。

結論と今後の期待

『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』は、シリーズを通して成長を続けてきた作品であり、今後の展開にも期待が高まります。特に、ちさととまひろの関係がどのように進化していくのか、新たな敵や仲間がどのように物語に関わるのか、想像するだけでワクワクします。

この映画は、アクション映画初心者にもおすすめですし、映画ファンにとってもタランティーノ風の魅力を楽しめる作品です。ぜひ、この作品を通じて、もっと多くのアクション映画の世界に触れてみてください。

今後のシリーズがどうなるのか、ドラマ版も含めて楽しみにしながら、次の展開を待ちましょう!

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