渋谷・新宿、ハロウィーン期間の路上飲酒禁止を強化へ!その実効性は?

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渋谷と新宿、ハロウィーン対策で合同会見

東京都渋谷区の長谷部健区長と新宿区の吉住健一区長が合同で会見を開き、ハロウィーン期間中の繁華街での路上飲酒禁止を呼びかけました。毎年、ハロウィーンシーズンには渋谷や新宿の繁華街に多くの若者や観光客が集まり、騒動や迷惑行為が繰り返されてきました。

長谷部区長は「今年も渋谷はハロウィーンをお休みします」と明言し、特に渋谷駅周辺への来訪自粛を求めました。昨年も同様の呼びかけがあり、予想の6万人に対し、来場者数は約1万5000人にとどまった一方、歌舞伎町には3000人が集まり、空き缶などのゴミが散乱しました。

新宿区では、こうした問題を受け、今年6月にハロウィーン期間中の路上飲酒を禁止する条例を制定。市民からも「ハロウィーンに限らず、路上飲酒を全面的に禁止してほしい」という意見が多く、マナー向上が期待されています。

通年化された路上飲酒禁止条例の背景

渋谷区では、2024年10月1日から路上飲酒を年間を通じて禁止する改正条例が施行されました。これまではハロウィーンやカウントダウンなどのイベント時期に限定して禁止されていましたが、2023年以降、外国人観光客や若者による路上飲みが常態化し、ゴミのポイ捨てや騒音、さらには暴力事件が問題となっていました。

「昼間から酒を飲んで騒ぐ高齢者をよく見かけます。路上で寝そべる姿は異常です」といった口コミも多く、こうした迷惑行為への対策が必要とされていました。渋谷区では、この背景から路上飲酒禁止の区域を拡大し、パトロールも強化しています。

新宿区でも、渋谷の取り締まり強化によって歌舞伎町に人が流れ込み、路上飲酒やゴミの問題が深刻化したことを受け、条例が導入されました。

実効性に懸念?罰則の有無に対する議論

今回の条例には罰則がないことから、その実効性について疑問の声が上がっています。市民の中には「罰則なしでは意味がない」「注意されても効果が薄いのでは?」という意見が多く見受けられます。「罰金を科すべき」という強硬な意見も少なくありません。

一方で、昨年の渋谷での対策に一定の効果が見られたとする意見もあります。「コンビニでの酒の販売を一時停止するなど、区の取り組みは大きな効果を上げた」と評価する声もあり、今回の通年禁止に対しても期待が寄せられています。

渋谷・新宿の今後の課題

今回の通年路上飲酒禁止がどのように街の環境に影響を与えるかは、今後の注目点です。渋谷区の取り組みにより、街の景観や治安が改善されることが期待されますが、罰則がない現状では、根本的な解決には至らない可能性があります。

「罰則なしの条例では効果が限られてしまう。罰金を導入し、その収益を清掃活動などに充てるべきだ」という提案もあり、今後はさらなる規制強化が議論されるでしょう。

一方で、渋谷や新宿は世界的にも観光スポットとして注目されており、訪問者のマナー向上も重要な課題です。市民の意識改革とともに、清潔で安全な街づくりが求められています。

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