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韓国ドラマ『損するのは嫌だから』ストーリー紹介 ネタバレ注意

2024年8月に配信がスタートした韓国ドラマ「損するのは嫌だから」は、シン・ミナとキム・ヨンデの共演で話題となったラブコメディです。このドラマは、損をすることに敏感な女性ソン・ヘヨン(シン・ミナ)が、ある目的のために偽装結婚を提案することから始まる、軽妙で感情豊かなストーリーです。

目次

あらすじ

物語の主人公、ソン・ヘヨンは常に損得を考えて行動する、合理的かつ現実的な女性。仕事でも恋愛でも損は絶対にしたくない彼女は、昇進の機会を逃しそうになった際、偽装結婚を企てます。この計画に巻き込まれるのが、誠実で他人を助けることが大好きな男性、キム・ジウク(キム・ヨンデ)です。ジウクは、一見冷静なキャラクターですが、ヘヨンとの関係が進展するにつれて、彼の感情も少しずつ変わっていきます。

二人は偽装結婚を通じて次第に惹かれ合い、仕事や生活を共にする中でお互いの本心を知るようになります。損得勘定で始まった二人の関係が、やがて本物の愛へと変わっていくプロセスが、ユーモアを交えながら描かれています。

作品の魅力

このドラマの最大の魅力は、軽快なストーリー展開とキャラクターの掛け合いにあります。ヘヨンとジウクの間に生まれる化学反応が、観ている人を笑顔にさせ、同時に恋愛の本質についても考えさせられる内容です。加えて、シン・ミナとキム・ヨンデという実力派俳優の共演が、このラブコメディにさらなる深みを与えています。

全体的に、ストーリーのテンポがよく、視聴者を飽きさせない構成になっているため、リラックスして楽しめる作品です。恋愛要素だけでなく、キャリアや自己成長などのテーマも盛り込まれており、幅広い層の視聴者にアピールしています​。

韓国ドラマ「損するのは嫌だから」は、恋愛ドラマが好きな方だけでなく、コメディタッチの軽いエンターテイメントを求める視聴者にもおすすめです。

キャストと注目ポイント

主役のシン・ミナは、韓国ドラマ界のトップ女優であり、彼女の持ち前のユーモラスな演技が作品に明るさを加えています。一方、キム・ヨンデは「ペントハウス」などで人気を集めた俳優で、今回の作品では誠実で魅力的な役柄を見事に演じています。彼らの掛け合いやコミカルなシーンが、このドラマの大きな見どころです​。

登場人物紹介

ソン・ヘヨン(シン・ミナ)は、33歳の教育チーム課長で、損をするのが何よりも嫌いな計算高い女性。どんな状況でも自分に利益があるかを瞬時に判断するが、皮肉にも恋愛や仕事で損ばかり。元カレに二股をかけられ、職場では未婚のため福利厚生が不十分。里親として他の子供を育てる母親の影で、家族との絆も薄れ、孤独感を抱えている。そんな彼女は、損を回避するため、偽の結婚式を計画する決意を固める。

キム・ジウク(キム・ヨンデ)は26歳のコンビニ夜間アルバイト。街では「市民警察」として助けを求める人を見過ごせない天使のような存在。しかし、唯一相性の悪い相手がソン・ヘヨン。彼女はヘビースモーカーで迷惑な常連客だが、ジウクは彼女が怪しい提案に巻き込まれそうになるのを放っておけず、結婚式だけの新郎役を引き受けることに。これが彼の人生を大きく変えることになる。

ナム・ジャヨン(ハン・ジヒョン)は、ペンネーム“ヨン・ボラ”で活動する29歳の人気ウェブ小説作家。作品は累計再生回数が億を超え、ドラマ化もされるほどの成功を収めている。現在は『社長のお品書き』を連載中で、ランキング1位をキープ。14歳の時にヘヨンと出会い、彼女の何気ない一言が作家人生のきっかけに。今ではヘヨンと同居し、まるで家族のように過ごしている。

ポク・キュヒョン(イ・サンイ)は33歳のクルビ教育社長で財閥3世。非婚主義者だが、父親から会社を成功させるか結婚するかを迫られている。母親の影響で独身女性を避けていたが、ある日、母が愛読する小説の作者とトラブルに。その小説の主人公が自分をモデルにしていることを知り、混乱する。身分を隠して作者ナム・ジャヨンの作品に関わるようになり、彼の人生に変化が訪れる。

ドラマ相関図

エピソード・ネタバレ

このストーリーは、実際のドラマとは少し異なる部分もありますが、全体の流れはほぼ同じです。ドラマの世界観や雰囲気をもっと深く味わいたい方は、ぜひ動画をご覧になってみてくださいね。

エピソード1

ソン・ヘヨンは、「損をすること」が何よりも嫌いだった。母親イ・ウノクが多くの子供たちの世話をしていたため、幼い頃から母の愛を他の子供に奪われていると感じていた。そんな幼少期が、彼女に「損したくない」という強烈な価値観を植え付けた。

元カレとの再会

6ヶ月前、ヘヨンは長年付き合っていた元カレ、アン・ウジェと一方的に別れた。そのウジェが結婚することを知り、彼女は招待された結婚式に出席することを決めた。だが、そこには大きな葛藤があった。「30万ウォン(約3万2千円)も払うのは損じゃないか?」と、祝儀を出すことに悩んだ。

式当日、ウジェが自分と付き合っていた時、すでに二股をかけていたことが発覚する。ヘヨンはその事実にショックを受け、頭の中で式場を修羅場にする妄想を広げた。「新郎新婦の横に立って、まるで自分も新婦かのように写真を撮ってやる!」と。しかし現実には、何もできずにただブーケを受け取って帰宅した。

祝儀返還作戦

家に戻ったヘヨンは、親友のナム・ジャヨンとチャ・ヒソンにすべてを打ち明け、30万ウォンも祝儀を払ったことに不満を漏らした。「こんなにも損をするなんて許せない」と怒り心頭の彼女は、元カレに祝儀を返してもらおうと決心する。

ウジェに電話をかけて祝儀を返してほしいと要求するも、彼の返答は「結婚したら返すよ」と、まるで真剣さのかけらもないものだった。さらに、「今は小遣い制だから無理だ」と言われ、ヘヨンはますます怒りを募らせる。

彼女は、式場で受け取ったブーケでキャンドルを作り、それを「記念品」としてウジェ夫婦に送りつけた。「これで少しは損した分を取り戻した」と思うものの、ウジェからの返金は期待できそうにない。


義人ジウクとの出会い

一方で、キム・ジウクは「迷惑をかけること」が嫌いな青年だった。彼は昼間は就職活動、夜はコンビニでバイトをしており、町の「市民警察」として有名だった。ジウクは詐欺を未然に防ぎ、指名手配犯を捕まえるなど、地域でヒーローのような存在だった。

しかし、そんな彼にも相性の悪い客が一人いた。それが、損を極端に嫌うソン・ヘヨンだった。

ヘヨンがコンビニに現れ、磨いたばかりのガラスドアにわざと手形をつけて入ってくると、ジウクはすかさずタール値が高いタバコを手渡し、「少ないと損しますよ」と一言皮肉を込めた。

「就職しないの?」とヘヨンが挑発すると、ジウクは「するさ。お前が結婚したらな」と応じ、二人の間に火花が散る。こうして、彼らのやり取りは毎回のように言い争いへと発展していく。


クルビ教育のプレッシャー

その頃、ヘヨンの働く会社「クルビ教育」の社長ボク・ギュヒョンは、父親であるボク・ギホ会長から厳しいプレッシャーを受けていた。ギホは「1年以内に売上1位になるか、結婚するかを選べ」とギュヒョンに命じたのだ。少子化の影響で業績が落ちている業界で、ギュヒョンは社内公募を実施して業績向上を図ろうとしていた。

その一方で、クルビ教育の福利厚生が既婚者に有利なことに不満を感じていたヘヨンは、「未婚であることが損をする理由なんておかしい」と憤慨していた。しかし、会社の出世コースにいる女性たちは、みな結婚していることに気づき、ますます不満を募らせる。

ヘヨンは、社内公募に応募して1位を狙おうと考えるものの、「未婚の女性は選ばれない」という噂を耳にし、絶望する。彼女は損をしないために必死に動き続けるが、会社の仕組みの前に無力感を覚えた。


運命のプロポーズ

そんな折、ヘヨンはコンビニに立ち寄って酒を買い、一人で飲みながら現実に絶望していた。「未婚なんて、こんなに損することばかり……」とつぶやきながら、彼女はふと思いつき、バイト中のジウクに近づいて言った。

「新郎を探しているの。新婦の隣に立つ、新郎。私の新郎になってくれない?」

その突然のプロポーズに、ジウクは目を見開き、驚きを隠せない。何もかもが予想外の展開だった。


エピソード2

ソン・ヘヨンは酔っ払った勢いで、コンビニのアルバイトであるキム・ジウクに向かって大胆な提案をしていた。「私の新郎になって!」と言い放ったのだ。しかし、ジウクはその場で不快そうな顔をしながら、ヘヨンの言葉を無視した。

「私、そんなに嫌?」

ヘヨンは少し怒りながら問い詰めた。「冗談なのに、何でそんなに嫌がるの?」と彼女が詰め寄ると、ジウクは8年前、祖母から受けた助言を思い出した。「優しくて慎ましい女性と結婚しなさい」。ジウクはそれを口に出し、さらに、コンビニでヘヨンが元カレたちと一緒にコンドームを買っていたことを指摘した。「お前、そんなに慎ましいか?」と冷たく返す。

ヘヨンはすかさず反論する。「私は優しくて淑やかだよ! 略すとソン・ヘヨンになるくらいね」と冗談を飛ばすが、ジウクは全く取り合わない。「顔も見たくない」と言い、ヘヨンの提案をきっぱり拒否した。


職場でのトラブル

翌日、職場でヘヨンはさらなる問題に直面する。社内公募展に提出した自分の企画が、元カレであるアン・ウジェの案と90%も一致していることが判明したのだ。これは明らかにウジェが彼女のアイデアを盗んだことを意味していた。

怒りに震えたヘヨンは、ウジェにアイデアの盗用をやめ、公募を撤回するように迫る。「アイデア盗作は犯罪よ!」と彼女は強く主張するが、ウジェは鼻で笑いながら「どうせ未婚の女性社員の案は1位にならない」と挑発する。

ウジェはさらに、ヘヨンに脅しをかける。「もしこのまま続けたら、俺に執着している元カノが報復しているって会社に伝えるぞ」と言い、噂を広めると脅迫する。しかし、ヘヨンも引き下がらない。「もし撤回しなければ、あんたとの過去を19禁の内容で人事部に話すから」と毅然とした態度を見せるが、ウジェは「誰がそんな話を信じると思う?」と余裕を崩さなかった。


結婚の決意

ヘヨンは、ウジェに勝つため、そして自分の尊厳を守るために、偽りの結婚を計画することを決意する。「私、結婚するの。1ヶ月後にね!」とウジェに宣言し、その場を去った。

偽の新郎を見つけるため、彼女は再びキム・ジウクのもとを訪れる。「タバコをやめたから、もう一度お願い」と切り出し、再度結婚の話を持ちかけた。「新郎が必要なの、式だけでいいから!」と必死に説得するが、ジウクは再び冷たく断る。


ジウクの心の変化

ジウクは冷たく断りつつも、ヘヨンが本気で結婚を急いでいる理由を次第に理解し始める。彼女が結婚を急いでいるのは、ただの復讐やプライドのためではなかった。ヘヨンの母、イ・ウノクが認知症を患い、老人ホームに入所していることを知ったジウクは、ヘヨンが母親のために何か形を残そうとしていることに気づく。

ある日、ジウクは「カボチャマーケット」で「新郎アルバイト」の募集広告を見つける。そこには「結婚式だけの新郎募集中」とあり、これに興味を示したレンタル彼氏のソンチュルが応募しようとしていた。ジウクはヘヨンを危険な状況から守るため、ソンチュルの携帯を壊して応募を阻止する。そして、彼自身が新郎役を引き受けることを決意する。「俺が新郎をやる。ただし、俺の猫が避妊手術を受けた後、1週間預かれ」と条件を提示し、ヘヨンに協力することを約束した。


ウェディングドレス選び

翌日、ジウクはヘヨンと共にウェディングドレスを選ぶためにショップへ同行する。ヘヨンはリボン付きの少し古めかしいドレスを選び、ジウクはそれを見て「客を笑わせるつもりか?」と驚くが、ヘヨンは「自分が目立つことで、みんながあなたに注目しないようにするのよ」と返す。

ジウクは、自分のために気を使っているヘヨンの心遣いに気づき、少し心が動かされる。


劇的な登場

ドレスの試着中、偶然にもヘヨンの元カレ、ウジェとその妻クォン・イリンがサロンに現れ、「新郎に会わせてほしい」と頼み出す。慌てたヘヨンはそれを止めようとするが、その時、タキシード姿のジウクが登場する。ジウクのイケメンぶりに、ウジェとイリンは思わず息を呑んだ。

劇的にタキシードを着こなしたジウクの姿に、ヘヨンも驚きを隠せなかった。


エピソード3

キム・ジウクはタキシード姿で現れ、その瞬間、ソン・ヘヨンは言葉を失った。彼のハンサムさに圧倒された彼女は、思わず口を手で塞ぎ、「なんてこと……」とつぶやく。

クォン・イリンも驚いた表情を見せ、「面食いなの?」と冗談を飛ばす。ヘヨンはぼんやりとしたまま「私はもっぱらの面食いよ」と答えた。


ジウクの意外な一面

後で二人きりになったとき、ヘヨンはジウクに不満をぶつけた。「何よ、どうして私に言わなかったの? あんなにイケメンなら、事前に教えてくれないと困るわ!」と。ジウクは無表情のまま、「そんなこと言う必要があるか?」と返す。

「どうして『自分はハンサムだ』とか『イケメンだ』って言えないの?」とヘヨンが詰め寄ると、ジウクは「きれいな顔は疲れる。目立つと面倒なことが起こるからさ」と淡々と答えた。さらに彼は、祖母から「顔が良すぎると運が悪くなる」と言われて育ったことを明かす。

その話を聞いたヘヨンは、「せっかくの顔を隠すなんてもったいない」と呆れながらも、彼の考え方に少し驚きつつも、理解しようと努めた。ジウクの無関心な態度にもかかわらず、ヘヨンはますます彼に惹かれていく自分に気づき始めていた。


偽りの結婚式に向けた準備

結婚式の準備が進む中、ヘヨンは職場で同僚たちに招待状を配り、話題の中心に立つことになる。同僚たちは「新郎がイケメンだって噂よ!」と興奮し、さらに二人のプロポーズのエピソードを聞きたがった。ヘヨンは適当に誤魔化しつつも、ウジェが指輪のないことに気づいて、「焦って自分からプロポーズしたんじゃないか?」とからかってくる。

それに対し、ヘヨンは冷静に「結婚式で見て確かめて」と答えたものの、指輪の件が気になり、再びジウクにプロポーズを頼みに行く決意をする。


プロポーズの要求とジウクの反応

ヘヨンはコンビニで働くジウクの元を訪れ、「私にちゃんとプロポーズしてよ」と頼み込むが、ジウクは断固として「絶対にやらない」と拒否する。

それでも諦めないヘヨンは、「ひざまずいて一言『結婚して』って言えばいいの」と再度迫るが、ジウクは「他人が使ったイベント用品でプロポーズしろだって?」と怒りながら彼女を追い出してしまう。

ヘヨンはそれでも挫けず、週末には1日中歩き回ってプロポーズ動画を自分で撮影し、結婚式の準備を進める。彼女の粘り強さは止まらない。


サプライズ・プロポーズ

その後、ヘヨンがコンビニに立ち寄ると、突然電気が消え、店内に閉じ込められてしまう。驚いたヘヨンが恐怖に包まれていると、店内に浮かび上がったのは、ジウクが仕掛けたサプライズ・プロポーズの演出だった。

赤と白のゼリーで作られた「結婚してください」の文字が浮かび、おもちゃの電車が彼女の好きなパンパングミカラシ味のゼリーを運んでくる。ジウクは自らのスタイルで、遊び心満載のプロポーズを成功させた。

ヘヨンは感動し、満面の笑みで「イエス」と答える。ジウクは「気に入ったか?」と尋ね、ヘヨンは「すごく可愛い!」と感激を表現した。


偽りの結婚式

ついに結婚式の日がやってきた。ヘヨンは純白のウェディングドレスを着て輝きを放ち、ジウクとともに堂々とバージンロードを歩くことになる。彼は少し緊張している様子で、「しっかりつかまって。俺は緊張してるんだ」と手を差し出し、ヘヨンは彼の手を握り、二人で入場した。

会場には、ヘヨンの母イ・ウノクにかつて世話になった里子たちが集まり、彼女に感謝の言葉を述べた。この結婚式は、単なる儀式ではなく、認知症を患っている母ウノクのための「生前葬」でもあった。

ヘヨンは母に向けた思い出を作るため、この結婚式を強行したのだ。ヘヨンの親友であるナム・ジャヨンとチャ・ヒソンは、ヘヨンの真意に気づき、涙を流しながら式を見守った。


式後の葛藤とウジェとの再会

結婚式が無事に終わり、ジウクは指から指輪を外し、これで偽りの結婚生活が終わったことを示そうとする。しかし、その瞬間、ウジェとイリンが現れ、会社が提携しているホテルに誘いをかけてくる。

ヘヨンは何とかその場を切り抜けようとするが、嘘がバレないようにジウクを引き止め、「泊まっていって」と頼む。ジウクは驚きながらも、「大胆だな」と呆れた様子を見せつつ、彼女の頼みに応じることに。

その後、ホテルの部屋に入り込んだ二人は、気まずい雰囲気を感じつつも、何とか次の日の朝食までやり過ごすことを決めた。


エピソード4

偽りの結婚式が終わり、ソン・ヘヨンとキム・ジウクは、アン・ウジェとクォン・イリンに疑われないよう、会社が指定するホテルで一夜を過ごすことになった。ヘヨンは「初めてのホテルだから緊張してるの?」とジウクをからかい、さらに「シャワーでも浴びてリラックスして」と軽口を叩く。

ジウクは、「結婚式のキス、残念だったか?」と逆にヘヨンを挑発し、ベッドに押し倒す。「ホテルは初めてでも、他が初めてとは言ってない」と彼は意味深な言葉を続けるが、ヘヨンはすかさず「ご祝儀の計算をしないと!」と話を変え、ジウクを引き離す。彼女は余裕たっぷりに彼をからかうが、その裏では、ジウクに対する興味が少しずつ膨らんでいた。


ジウクの過去

その後、ご祝儀の精算をしながらヘヨンは「名前と顔以外、何も知らないじゃない」とジウクに不満を漏らす。するとジウクは、幼少期のことを静かに語り始めた。母親が再婚してカナダに移住した後、彼は祖母に育てられた。祖母からは「母には会いに行くな、迷惑になるだけだ」と遺言され、彼は一人で生きてきたという。

ジウクの母は未婚のまま彼を産んだため、ジウクの存在を知らされていない父親がいること、そして、母が幸せに暮らしていることを彼は遠くから見守っていた。祖母は、孫よりも娘を優先する人だったが、それでも彼女を恨むことはなかったと語るジウク。その言葉に、母親に愛されることを望みながら育ったヘヨンは深く共感し、「話してくれてありがとう」と彼を優しく慰めた。


別れの朝

翌朝、ヘヨンは一人で新婚旅行に出かけることになり、ジウクは空港まで見送りに来た。ジウクは「お母さんと行くと思ってた」と言うが、ヘヨンは「母さんは私を愛してくれなかったかもしれない。いつも他の子供たちの世話をしていたから」と静かに告白する。

ジウクは「病気のせいじゃないのか?」と優しく問いかけるが、ヘヨンは「母はずっとそうだった。実の娘のことは忘れてしまうの」と苦笑する。

別れ際、ヘヨンはジウクにバイト代として封筒を渡す。「最低賃金よりちょっと多めに入れてある。これでカナダへの航空券を買いなさい」と笑顔で言い、「私は夫が最優先。おばあさんが娘を優先したように、あなたも自分の行きたい場所に行って、会いたい人に会いなさい」と彼を励ました。

ジウクが「なぜ俺のことをしつこく夫と呼ぶんだ?」と尋ねると、ヘヨンは結婚指輪を見せながら「私たちはまだ家族だから」と微笑む。ジウクもそんな彼女の言葉に静かに笑顔を返し、二人は別れた。


ジウクの失踪

飛行機の中で、ヘヨンはジウクが封筒の中に忍ばせていた2ドル札と手紙を見つける。「たとえ偽物の幸せでも、それで幸せになれるなら十分だ」という言葉が書かれており、ジウクの誠実さに感動したヘヨン。しかし、帰国後に彼に連絡を取ろうとしたが、ジウクは姿を消していた。

お土産を持ってコンビニを訪れたヘヨンは、そこで新しいアルバイト青年(ビョン・ウソク)に出会う。彼から、ジウクが突然辞めたことと、ジウクが猫の世話道具を残していったことを聞き、ヘヨンは呆然と立ち尽くす。


3ヶ月後の再会

3ヶ月が経過し、ヘヨンはクルビ教育の社内公募でグランプリを獲得し、新事業チームのリーダーに昇進していた。しかし、ジウクとの連絡は一度も取れていない。彼のことを忘れようと努めるものの、心のどこかで彼の存在が引っかかっていた。

ある日、ヘヨンは会社のロビーで偶然にもジウクと再会する。以前とは違い、髪を短く切ったジウクはどこか違う雰囲気をまとっていた。驚きと動揺を隠せないヘヨンに、ジウクは優しく「会いたかった」と告げる。


エピソード5

3ヶ月もの間、音信不通だったキム・ジウクが、突然クルビ教育の新入社員として現れた。ソン・ヘヨンは驚き、同時に困惑しながら彼を見つめた。新入社員のOJT(実地研修)にメンターとして参加していたヘヨンは、ジウクが自分の偽装結婚相手であることがバレるのではないかと心配する。

周囲には「夫はカナダにいる」と広めていたため、幸いにも誰にも気づかれることはなかったが、ヘヨンはジウクに対する怒りを隠せず、研修中も彼を鋭く睨みつけていた。「あなた、本当にここに入社するつもりなの? 殺されたいの?」と彼に詰め寄る表情で、ヘヨンはジウクに言いたいことが山ほどあった。


ジウクの釈明とヘヨンの怒り

研修が終わると、ヘヨンはジウクを探し回る。ジウクは彼女の様子に気づき、「僕を探してる?」と静かに近づいた。「僕もこんな形で会いたくはなかったけれど、事情があってどうしてもクルビ教育に入社しなければならなかったんだ」と彼は釈明する。

「一体どこに行ってたの? カナダに行ってきたの? なぜ電話に出ないの?」と詰問するヘヨン。ジウクは「お客さんも僕に会いたかったんですか?」と微笑みながら、「なぜ現れたのかより、なぜ消えたのかを先に聞くんですね」と冗談めかして答える。そして「お客さんの電話はわざと無視していました。どこで何をしているのか言えなくて、嘘をつきたくなかったから」と打ち明けた。


ジウクが抱える秘密

ジウクがクルビ教育に入社せざるを得なかった理由は、チャン室長という謎の人物からの脅迫だった。チャン室長は、ジウクの母親がカナダの有名な牧師の妻であり、もし彼女に隠し子がいることが公になると大きなスキャンダルになると脅したのだ。ジウクは母親の平穏な生活を守るため、やむを得ずクルビ教育に入社した。

この事情をすべて話すことができないジウクは、ヘヨンに嘘をつかずに距離を取ろうとしたが、それが彼女をさらに混乱させる結果になっていた。


子供の虐待事件とジウクの活躍

新入社員の最終評価が行われる野外研修で、ヘヨンはジウクを支店に配属させるため、ハチの着ぐるみを着て子供たちを相手にする仕事をさせる。しかし、ジウクは着ぐるみを脱いだ瞬間、その整った顔立ちで母親たちの注目を集め、圧倒的な実績を記録する。ヘヨンの計画は見事に外れ、ジウクの人気がさらに高まってしまった。

その最中、ヘヨンは虐待を受けている少年カン・シホを発見する。彼の体には無数のアザがあり、ヘヨンは遊びながら証拠写真を撮った。しかし、それに気づいたシホの父親が激怒し、ヘヨンに暴力を振るおうとする。ジウクはすぐさま駆けつけ、シホの父親と取っ組み合いになり、ヘヨンを守った。


二人の距離が縮まる瞬間

警察署で事情聴取を受けた後、クルビ教育の法務チームがサポートに入り、二人は無事に解放された。事件後、ヘヨンはジウクの傷に薬を塗りながら、「今日はありがとう。喧嘩が強いのね」と感謝する。ジウクは「殴られるのを恐れないことが大事だ」と答え、自分が祖母に厳しく育てられた過去を語った。

ヘヨンは「今、祖母を通報したくなったわ」と冗談を飛ばし、二人は少しずつお互いに心を開き始める。これまで感じていた距離が少しずつ縮まり、二人の絆が深まっていく。


ジウクの正体がバレる恐れと社内の緊張

一方、ヘヨンはジウクの正体が会社でバレることを恐れ、彼をどうにか社内から追い出そうと計画していた。「誰かの妻としてではなく、ただソン・ヘヨンチーム長でいたいの」と彼女はジウクに告げ、自分のキャリアに悪影響が出ることを心配していた。

しかし、ジウクは「バレても構わない。公表しよう」と提案し、ヘヨンを安心させようとするが、彼女はその提案を拒む。そんな中、ジウクとヘヨンの会話の一部を同僚のボク・ギウンが偶然聞き、彼女がジウクにパワハラをしていると誤解してしまう。


ジウクの大胆な告白

翌朝、ヘヨンは会社に出勤するや否や、パワハラ疑惑で調査を受けることになった。驚いたジウクはすぐに彼女の元に駆けつけ、上司たちの前で「新事業チームの新入社員、キム・ジウクです。そして、私はソン・ヘヨンチーム長の夫です」と堂々と告白した。ジウクは自分の正体を明かすことで、ヘヨンを守ろうとしたのだ。


エピソード6

ソン・ヘヨンがパワハラ容疑で懲戒委員会に呼ばれたとき、キム・ジウクは急いで駆けつけ、委員たちの前で堂々と「僕は被害者ではなく、彼女の夫です」と宣言した。予期せぬ夫婦宣言にヘヨンは戸惑いながらも、懲戒を避けるためジウクが自分の夫であることを認めることにした。

この突然の告白で、社内は騒然となり、ヘヨンがジウクを「コネ入社」させたのではないかと疑われる。しかし、ジウクに対する厳しい評価を記録していたことが明らかになり、その疑いは晴れる。クォン・イリンが評価内容を公開したことで、ヘヨンは無事にピンチを切り抜けた。


ジウクとヘヨンのすれ違い

懲戒委員会が終わった後、ヘヨンはジウクに「会社にうわさが広まったわね。覚えてる?『社員必勝4大戦略』」と語り、今後の対策を練る。一方、ジウクはヘヨンに疑われていたことを知り、内心傷ついていた。彼女がジウクをパワハラで通報したのではないかと誤解していたためだ。

そのことにふくれっ面をするジウクに、ヘヨンは「心配しないで。解雇にはならないわ」と慰め、さらに「週52時間だけ、夫婦のふりをしてほしい」と提案する。だが、ジウクは「信頼は与えないと生まれないし、もらわないと大きくならない」と寂しそうに言い、去ろうとする。


ジウクの優しさと心の距離

それでもジウクは、ヘヨンが危機に陥るたびに彼女を守ることを決意していた。椅子から落ちそうになったヘヨンをすかさず受け止め、「これが信頼の重さだよ」と微笑む。ヘヨンはその姿に安心し、ジウクとの絆が少しずつ深まっていくのを感じていた。

その後、ヘヨンはジュエリーショップに立ち寄り、ジウクが以前の偽装結婚式で使用した結婚指輪を再レンタルしようとする。しかし店員から「その指輪はすでに購入されています」と告げられる。驚いたヘヨンは、「ジウクに恋人がいるのでは?」と疑い始める。


指輪の謎と疑念

翌朝、ジウクが高級車でヘヨンを迎えに来る。ヘヨンはその車に疑問を抱き、「その車、あなたのもの?」と問い詰める。ジウクは「僕の車じゃない。ただ使える車だ」と答えるが、ヘヨンの疑いは晴れない。彼女はさらに「彼女でもいるの? いい感じの女性でも?」と追及する。ジウクは少し戸惑いながらも、「彼女もいい感じの女性もいないけれど、特別な人はいる」と答える。

その特別な人が誰なのかを問うヘヨンに、ジウクは「お客さん、僕の妻だよ」と微笑む。週52時間だけの「夫婦」という形であっても、ジウクはヘヨンに対する特別な気持ちを隠さずにいた。

ヘヨンはさらに、ジウクがなぜ指輪を購入したのかを追及する。「その指輪、私が買おうと思ったのに、あなたが買ったって聞いたわ。どうして?」と直球で質問するが、ジウクは「まあ、そうだから…」と曖昧に答え、真意をはっきりさせない。


記者懇談会と食事会

その後、ヘヨンとジウクは会社の児童虐待防止キャンペーンに関連する記者懇談会に出席することになる。クルビ教育の代表社員として参加し、「社員夫婦が虐待児童を救った」というストーリーで称賛される。記者懇談会が成功裏に終わると、ヘヨンはさらに大きなキャリアチャンスを得ることになる。

その後、会長であるボク・ギホ一家との食事会に招かれるが、ヘヨンはジウクとの関係に不安を抱えたまま参加する。食事会で、会長のギホから「どうしてジウクを選んだんですか?」と質問され、答えに困るヘヨン。するとイリンが「コンビニで一目惚れしたんじゃないの?」と冗談を交えた回答で場を和ませる。

一方、ウジェから「ジウクさんはヘヨンのどこが良かったんですか?」と質問されたジウクは、「僕は父親を知らないんです。祖母の話では、その人は母の人生を台無しにしたろくでなしだった。だから、誰かの人生を台無しにしてしまうことが怖かった。でも、ヘヨンが僕を選んでくれたなら、もう怖くないと思えたんです」と語り、ヘヨンへの深い思いを打ち明けた。

このジウクの告白により、食事会の空気は一瞬静まり返るが、会長が「君も酒が飲めないのか?」とジウクに尋ねると、彼は「飲めます」と答え、無理して酒を飲むことになる。


酔っ払いの朝と衝撃のエンディング

翌朝、ヘヨンが目を覚ますと、ジウクとウジェが同じベッドで眠っていることに気づき、驚愕する。3人はお互いに見つめ合い、衝撃的なエンディングを迎える。


エピソード7

ソン・ヘヨンは目を覚ますと、自分の両隣に偽の夫キム・ジウクと元恋人アン・ウジェがいることに気づき、驚愕した。昨夜、彼女とジウクはクルビ教育の会長、ボク・ギホとの食事の席で泥酔し、その後の記憶がまったくなかった。さらに、ウジェもなぜかその部屋にいて、3人で同じベッドで朝を迎えるという奇妙な状況に陥った。

「なにこれ…どうしてこんなことに?」とヘヨンは混乱し、頭を抱えた。そんな中、さらなる衝撃のニュースが飛び込んでくる。ウジェがヘヨンの新事業チームに加わることになったのだ。「結婚しなければよかった…」と後悔するヘヨンに、ジウクは穏やかに「離婚してもいいよ。君が望むなら」と優しく言った。しかし、その言葉には、彼の本心が隠されていた。


親友からの警告

その夜、ヘヨンは親友のチャ・ヒソンに、ジウクとウジェのことを相談した。「ウジェはあなたの元彼でしょう? 彼は、あなたが恋に落ちたときの姿を知っているわ。あなたとジウクが偽装夫婦だって気づくかもしれない」と、ヒソンは現実的な助言をする。彼女の言葉に、ヘヨンの不安はますます大きくなった。

翌朝、ヘヨンはジウクと一緒に出勤する途中、鏡を見て「むくんじゃった」と嘆いた。さらに、冗談めかして「それでも『きれいだ』って言ってよ」とジウクに求め、ウジェに偽装夫婦であることを気づかれないよう、フルタイムで新婚夫婦のふりをしなければならないと強調した。

ジウクは微笑みながら「それでもきれいだよ」と返し、「目やには取ってね。でも、好きだ」と真面目に告白する。突然のスキンシップに心が揺れたヘヨンだったが、表向きには平静を装い「まあ、悪くはないわね」と軽く返した。


新婚夫婦生活の演技

ヘヨンとジウクは、ウジェに気づかれないように「本物の夫婦」として振る舞うことを決意し、ジウクはヘヨンの家に正式に引っ越すこととなった。これにより、二人はフルタイムで新婚生活を演じることになる。ジウクが屋根裏部屋に住み始め、二人の偽りの結婚生活が本格化する。

会社でも、二人は仲の良い夫婦の演技を続け、同僚たちの前で幸せそうな夫婦を演じた。しかし、ウジェは二人の様子を怪しんでいた。彼はヘヨンが持ってきたジウクが作ったというキンパを食べながら、「本当に夫婦なんだな」と嫌味を言い、二人の演技に鋭い視線を向けた。

ヘヨンはジウクに「ウジェが気づいたかもしれない」と不安を吐露し、さらに偽装結婚を徹底するため、ジウクに自宅の屋上に住んでもらうよう提案する。これに対し、ジウクは「婚姻届を出すのが一番確実なんじゃない?」と提案したが、ヘヨンは「あなたの戸籍を汚すことはできない」と却下した。


関係の変化とキス

偽装結婚を続ける中、ヘヨンはジウクが自分に対して本気なのか、それともすべてが演技なのか分からなくなっていた。特に、ジウクが彼女に優しく接するたびに、ヘヨンの心は揺れ動いた。

ヘヨンはジウクが本物か偽物か分からない態度に耐えられなくなり、自ら彼に近づいてキスをした。ジウクもそのキスに応じ、二人の間には新たな感情が芽生える瞬間が描かれた。


エピソード8

ナム・ジャヨンからの電話で、アン・ウジェが屋上のキム・ジウクを見ていることを知ったソン・ヘヨンは、急いで屋上に上がり、ジウクにキスをした。これは、ウジェに偽装夫婦だとバレないための行動だった。しかし、理由を知ったジウクは、「焦るとキスも演技でできるのか?」と怒りを隠せず、ヘヨンに詰め寄った。ヘヨンは「唇が少し触れただけ」と弁明するが、ジウクは彼女を引き寄せ、強引にディープキスをし、「偽装でも色々できるなら、これから楽しんでみよう」と挑発的に告げる。

ヘヨンは、ジウクの態度に腹を立てつつも、内心では後悔を感じていた。翌朝、二人の間にはぎこちない空気が流れ、食事中にも口論が絶えなかった。ナム・ジャヨンが昨夜のキスを暴露すると、チャ・ヒソンが二人の関係を問いただす場面もあり、ヘヨンは「私がしたのはただのチュー、ジウクのはキスよ」と言い返すなど、二人のやりとりはさらに険悪になっていった。


ジウクの本心とヘヨンの提案

ヘヨンは新企画のマーケティング戦略に頭を悩ませていたが、ジウクからのさりげないアドバイスがきっかけで、彼女のアイデアは社長のポク・ギュヒョンに認められる。新しい事業として「ポップコーンプレイグラウンド」が児童養護施設に設置されることになり、ヘヨンはその成功に満足する。

しかし、二人の関係は依然として不安定だった。ジウクもまた、二人のぎこちない関係に悩んでおり、同僚から「同じ過ちは二度と繰り返さないように」とアドバイスを受ける。ジウクはヘヨンに「二度とキスしない」という反省文を渡し、ヘヨンはそれを丸めて捨てたが、気持ちはどこか晴れないままだった。

そんな中、ヘヨンはジウクを屋上部屋に招待し、「どんなにつらい一日でも、家に帰ってベッドに横たわれば、王様のように感じられるように」とジウクにベッドをプレゼントしようと提案する。ジウクはその言葉に感動し、「僕もお客さんが好きです」と告白する。ヘヨンはその告白に動揺しながらも、次第にジウクに対しての感情が揺れ始める。


新たな展開とウジェの勘違い

ヘヨンはジウクに「待ってほしい」と伝える。仕事や偽装結婚の問題が解決し、心からジウクだけを考えられるようになったときに、本当の交際を始めたいと告げた。ジウクは「待ってるよ」と優しく答える。

翌日、ヘヨンはウジェとともに児童養護施設を訪れるが、施設の園長がジウクと女性ボランティアの親密な関係を話題にすると、ウジェは「結婚しているんだろう?」と暴露しようとする。しかし、ヘヨンはそれを阻止し、ウジェとの間で誤解が生まれる。ウジェはヘヨンが自分に復讐するために偽装結婚をしたと勘違いし、二人の関係を修復しようとするが、ヘヨンは怒りに駆られて彼を追い出す。


ジウクの秘密が明らかに

一方、ポク・ギュヒョンはジウクが異母兄弟であることを知り、彼のもとに駆けつける。「お前はキム・ジウクじゃなくて、ポク・ジウクなんだな!」と問い詰めるギュヒョンの言葉に、ヘヨンもまた衝撃を受け、「あなた、会長の隠し子なの?」とジウクを問い詰める。ジウクの隠された過去が明らかになり、二人の関係に新たな緊張が走る。


エピソード9

ジャヨンは、児童養護施設でギュヒョンが子供たちと楽しそうにサッカーをする姿を見守っていた。彼女の心にはある秘密があった。それは、悪質なコメントをギュヒョンが書いたのではなく、ハジュンが書いていたことを知ったことだ。

本当はそれを問いただそうとしたのに、思わずジャヨンは「私のこと、好きなの?」と聞いてしまった。それに対してギュヒョンは素直に「好きだ」と告白。しかし、ジャヨンはその気持ちに応えることができず、「私はハッピーエンドなんてないから」と背を向ける。

そんな二人のやりとりを聞いてしまったハジュンは、ジャヨンの正体が作家のヨン・ボラであることに気づいてしまう。焦ったギュヒョンはジャヨンを急いで車に乗せ、家まで送るのだったが、ジャヨンの心は揺れ動いていた。


ジウクとギュヒョンの衝突:家族の秘密が明らかに

その頃、ギュヒョンは母からの電話で、ジウクが自分の異母兄弟だということを知る。怒りに満ちたギュヒョンは、ヘヨンの家に押しかけ、ジウクに「お前は父の隠し子か?会社と俺の地位を狙っているのか?」と詰め寄る。

ジウクは「脅されて入社しただけだ」と説明するが、ギュヒョンは聞く耳を持たず、ジウクとヘヨンに解雇通告を突きつけてその場を去っていく。


ヘヨンの支えとジウクの決断

ギュヒョンに追い詰められ、ジウクは「迷惑をかけるのが怖い」とヘヨンに弱音を吐く。そんな彼をヘヨンは優しく抱きしめ、「もう怖くないでしょ?私があなたの味方だから」と微笑んだ。その言葉に救われるジウク。二人の絆はさらに深まっていく。

しかし、翌日ヘヨンが出勤すると、ジウクの自宅待機命令と自分の降格通知が掲示板に貼られているのを見て驚く。ギュヒョンの仕打ちに怒りが湧き上がるが、ジウクはヘヨンを守ろうと「俺たちはもう離婚した」とギュヒョンに告げる。それでもギュヒョンは「海外に行け。二度と戻ってくるな」と冷たく言い放ち、さらに「従わなければ、お前の大切な人たちに苦しみを与える」と脅してくる。


釜山デート:思い出を作りたいジウク

そんな緊迫した状況の中、ヘヨンは仕事で釜山へ出張に向かう。ジウクは彼女を追いかけ、サプライズで隣の席を予約して一緒に釜山へ向かうことに。ジウクは「結婚以外は一緒に何もしていないから、一緒に海を見て、美味しいものを食べよう」と提案し、二人は釜山で楽しい時間を過ごす。

海沿いを散歩し、市内観光を楽しむ中で、ジウクは「この時間が二人にとって最後の思い出になるかもしれない」と不安を抱きながらも、少しでも楽しい時間を作ろうと努めていた。


ジャヨンの父の出所と緊迫の瞬間

釜山からの帰り道、ヘヨンとジウクは、ジャヨンの父が仮釈放されたというメッセージを受け取り、急いで彼女の家に駆けつける。すると、ジャヨンの悲鳴が聞こえてきた。ジウクは駆け寄り、ジャヨンを抱きしめていた男を突き飛ばしたが、その男がギュヒョンだと気づき驚愕する。


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